箏について

箏に関して私なりにまとめたものをちょこっと載せます

箏のちょっとした話

十三絃と十七絃の二種類を絃の数のみで違いをわけていますが、ひとくちに箏といっても昔の時代から現代まで様々な種類のあった楽器なのです。古代までさかのぼるとコトというものは絃楽器の総称で、今の箏以外の楽器もさしていたのです。その名残で平安文学でも「きんのこと」「さうのこと」「びはのこと」などといった記述がされているのです。私たちがよく目にする琴は箏という十三弦のもので中国から奈良時代につたえられたものです。それが一般化されているため、箏の曲を箏曲というのです。箏のなかには日本固有のものもあります。倭琴・大和琴・和琴などと呼ばれるものがそうです。現在でも雅楽で使用されている箏の先祖にもあたります。またキンという琴も中国伝来のものですが、箏とはちがうもので、七絃の琴で柱も爪も使用しないで演奏する琴です。その仲間で現在見られるのは一絃の琴、別名須磨琴と二絃の琴、別名八雲琴です。弾き方はキンの琴といっしょで非常にシンプルかつ素朴な楽器です。十七絃は大正時代に宮城道雄が考案し発表したもので、発表後音色が気に入らなかった宮城自身が手直しをして、現在では新曲には多く取り入れられ、古典でもアレンジとして加えられることもでてきました。また宮城は八十絃も発表。ピアノのような形にさえ見えるほど大きく、音階も広いのですが、音色がやはり気に入らずこちらは封印されそのまま戦争で焼けてしまいました。

参考文献:「箏曲の歴史入門」千葉優子著 音楽之友社1999年11月10日発行
     「おもしろ日本音楽史」釣谷真弓著 東京堂出版2001年5月15日発行


13絃箏

名前どおり13本の絃があります。
絃を支えているものを柱(じ)といいます。
これの位置を変えることによって音階を整えます。
音さえ正確にとれればあとは絃をはじくだけで音が簡単に出ます。
音もチューナーを使えば初心者でもかなり正確にとることができます。
絃は一番奥から一〜十、斗、為、巾という名がついており、楽譜もその絃の名前を指定するように記されています。
最初は慣れないかもしれませんが初心者でもすぐに上達できる楽器なのです。




17絃箏


名前からわかるとおり17本の絃のある箏です。
13絃箏と比べるとかなりの大きさで2mを超えています。
13絃箏より低い音が特徴で、ベースにあたる楽器と考えるとわかりやすいと思います。
多少のテクニックに差はありますが、基本的に13絃箏と仕組みは同じです。



曲について

私的曲表……東洋箏曲用におすすめ曲などリストをデータベースにしたもの。主観的ですし、東洋箏曲向けにいろいろ書いているので一般的に参考になるかは微妙ではあります(汗)